およそ1年ぶりの「テレビガイド」のコーナー。
その間に、ご紹介した番組がいくつか終了していますね、どんまい。
私自身が年々テレビを観なくなっておりますので、ご紹介できる番組も少ないですが、今回は最近増えているっぽい「街歩きもの(紀行もの)」を集めてみました。
実際、私が観ているのもこのジャンルが半分以上です。
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テレビ東京が開拓したと言われている(知らんけど)このジャンル。タモリさん、加山雄三さん、西川きよし師匠、大杉漣さん、さまぁ~ず、などなど、今日も誰かがどこかの街をたくさんのスタッフを連れて歩いています。
→タモリ信者なら毎週観てますよね。”いいとも”終了後に始まった第4シリーズからは舞台が全国へ移り、良くも悪くも皆さまのNHK感が増しました。タモリさんのおじいちゃん感も増しました。
番組の途中とエンディングに挿入される収録風景の写真が、表情が自然で良い雰囲気が伝わってくるので注目して欲しいです。
・『若大将のゆうゆう散歩』 (テレビ朝日)※地井武男さん「ちい散歩」の後継
→ちい散歩とは別の番組と思ったほうが良いです。ほぼ加山雄三ショーです。
・『西川きよしのおしゃべりあるき目です』(朝日放送)※関西ローカル?
→態度は控え目やけど、目玉は出てまっせー。きよし師匠の一生懸命生きるお姿を観たければぜひ。
・『大杉漣の漣ぽっ』(BSフジ)
→え!?大杉漣なんでこんなにテンション高いの?っていう番組です。疲れます。
・『モヤモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京)
→時折見せてくれる狩野アナウンサーのピアノと走りが好きです。さまぁ~ずは毎度平常運転なのでここでは触れません。
このあたりの冠番組は、有名人が(まだ知らぬことになってる)街を訪ね歩くことに意義があるわけで、まあ大ハズレすることはないです。
少し違いますが、NHKBSプレミアム『世界ふれあい街歩き』『岩合光昭の世界ネコ歩き』などは、家族みんなでなんとなく観られるゆるく健全な作りでかなり安定した人気ではないでしょうか。
で、ここからが私のおすすめです。
街歩きというか、空飛んでます。
この番組のいいところは、まず番組キャラのナレーション(くもじい=伊武雅刀、くもみ=柳原可奈子)です。この二人の声の良さはもちろんですが、上空から投下される小ネタが旅番組にありがちな”お約束”っぽさがなくて良い。それどころか、地方の名所を小馬鹿にしている感が出ていて逆に心地よいし、行く先々で誰も知らないような全国1位や全国初などもネタとして紹介してくれます。
見逃しても全然悔しくない番組です。いい意味で。
スタッフや視聴者からのふるさと自慢を斜め上から目線でレポートするところから入りつつ、最後は地元のプライドを傷つけないようなところにしっかり着地するという、雑な演出やアドリブ多いけど安定して見ていられる舞台のような番組です。
スタッフ的にもこの番組は短命だろうな、と感じながら毎回作っているであろう感が好きです。
♥『小さな村の物語 イタリア』BS日テレ
この番組は、田舎のイタリア人家族の暮らしをレポートするだけの番組なのですが、とにかく見ていて疲れません。ナビゲーターの三上博史さんの柔らかく抑制的なナレーションもとてもいい。まろやかさは『世界の車窓から』の石丸謙二郎さんを超えています。
(しかし、三上博史さんについては、このドラマでの演技の印象が強烈なので、いつもナレーション中に豹変して欲しいと願うもう一人の私がいます。)
紹介されるイタリア庶民の暮らしが、なぜこれほど魅力的に見えるのでしょうか。どの家族を見ても、収入は日本の一般家庭よりかなり少ないはずなのですが、失業していたって離婚していたって、暮らしに必ず余裕を感じます。
この国の一日は本当に日本と同じ24時間なのでしょうか。家も家具もナチュラルにアンティークで素敵です。
この番組を見てイタリアのことは好きになっても日本のことは嫌いにならないでください。