(改めまして)国立ぬ

 新国立競技場建設問題、白紙に戻したはいいけど、なんだか更に闇が深くなったような…。ここからの展開は、アスリートと市民の意見がアリバイ的に反映されて、なんとも中途半端な建物ができるんでしょう。実際、そうならざるを得ないですもんね。どう頑張っても白になんて戻らないです。白っぽくは見せるだろうけど。

 まあ、それはおいといて。

 ずいぶん状況が変わりましたので、昨年6月に自分の書いたことを、白紙に戻して、、とまではいかないですが書き直してみたくなりました。

 

 新国立競技場(オリンピックメインスタジアム)ばかりが、注目されていますが、いろいろと検索していましたら、東京オリンピックの他会場も計画変更がかなりあるようです。(↓このブログの記事が丁寧でわかりやすかったです)

blog.goo.ne.jp

 早い話が、新国立競技場のことに目が行ってる人は、事の本質と深刻さが理解できていないようです。…わたくしなんだか遠い目をして体操座りしたくなりました。

 

  それにしても、あんなに頑張っておもてなして掴んだトキョーオリンピックなのに、国内ではメインスタジアムが政争の具になって大騒ぎ、ボランティアの制服デザインは酷評され、オリンピックエンブレムのデザインは海外からケチがつくわで聖火炎上。

 2020年この暑さでは選手や観客がもたないから開催時期ずらすべきとか、え?今更それ言う??なご意見も出てくるオーバーコントロール状態で、これでこの先政権交代とかあったらいったいどうなるのれしょうか???

 などと考えていたら日本のことが可哀想になってきたので、一刻も早く落ち着くところに落ち着くことを願うばかりです。

 

 新国立競技場については、当初から旧国立競技場のDNAを残したり神宮外苑との調和を重視する方向を明確にしていれば、これほどの問題にはならなかったでしょう。

 政府・文科省JOC・東京都からすれば、新国立競技場の計画に反対していたのはごく一部(大多数は無関心)の人たちで、今は燃えていてもすぐ消えると思っていたのに、内閣支持率が怪しくなってきたところにお金の話が燃料になって突如炎上!日本のみなさんマジですか!!みたいな感覚だと思います。

 都知事選でも国政選挙でも大勝したので、事務方にしても白紙委任状をもらったかのような感覚になっていてもおかしくないです。(この意味では、東京都民と国民一人ひとりの責任もあるはず。)

 

 とは言え、私も含め2020年東京オリンピックパラリンピック招致に反対していても、開催すると決まったからには成功して欲しいと願う人が大半でしょう。野党のみなさんも責任追及(特に民主党は責任の一端あるわけですし)はあとにして、まずは協力する姿勢(できないなら静観する姿勢)を見せてください。

 東京都も猪瀬前知事が全世界に向かって「東京はがっぽりキャッシュありますさかい安心して任せなはれ!」と金満スピーチして招致が決まったわけですから、舛添現都知事は今更これは国の責任でしょうとか、都民に説明がつくとかつかないとか難しいこと言わないでさっさとお金出してください。って、これは慎太郎からのお願いです。

 (今回に限っては)実務はオリンピック担当大臣が統括、ソフトは文部科学大臣、ハードは国土交通大臣がしっかり責任を持って進めていってもらいたいです。じゃないとほんとオリンピックに間に合わないよぅ。

 

 それにしても、オリンピックを日本の将来のために招致したのなら、問題が起きる度に第三者委員会とか閣僚会議とかチマチマ開催してないで、最初から責任者を明確にして与野党や官民の立場超えて関係者でしっかり調整する場を作れば良いのに。計画は数年単位なんだから。

 それと何より、スポーツをどういう位置づけにするのか明確にして欲しい。オリンピックでメダルを取ったらその種目を強化なんて、発想が逆でしょう。

 選手の育成には時間がかかるし、それより先に指導者を育てなくてはいけないのに学校の部活(多くが教員の実質無償労働)に頼っている。しかも少子化で部活動、特に団体競技は縮小傾向。

 地域のスポーツクラブも育ってきているけれど、費用負担が大きい。企業によるスポーツ活動も身分が不安定(多くは非正規雇用)なうえに、長期的な視点があまりないのが現状。

 給付型の奨学金をスポーツにも適用したり、企業のスポーツ活動や協賛、障害者スポーツへの寄付などへの税制優遇などはすぐにでもできるし、栄養学とかスポーツ医学的なことの充実も難しいことではないはず。

 

 オリンピックだ!メダルだ!と4年に1度盛り上がっては、メダリストにもっとお金あげなさいよ!で終わりがちな日本なのに、毎回毎回世界で活躍する選手が出てくることが奇跡。選手(と選手を支える皆さん)には尊敬の言葉しかありません。

 しかし、このままでは奇跡は長く続きません。奇跡の奇は奇妙の奇。

 これからどうすればいいのか、さあみんなで札束数えながら考えよう!