とらぬ狸のシャア専用

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 機動戦士ガンダムUC episode 7 「虹の彼方に」の公開と空港線開業・ラピート運行開始20周年を記念し、機動戦士ガンダムUC南海電鉄の夢のタイアップが実現。空港特急ラピートが「赤い彗星の再来 特急ラピート ネオ・ジオンバージョン」で期間限定運行をするほか、特別イベントの開催や記念企画券、オリジナルグッズを販売いたします!

 ラピート運行開始20周年記念 ガンダムUC×ラピート 赤い彗星の再来 特急ラピート ネオ・ジオンバージョン|南海電鉄

 

 おもしろい企画ですね。これを機会にたくさんの人に南海電車のことを知ってもらいたいし、たまには門田博光さんのことを思い出して欲しいです。

 私のようなファーストガンダム世代は、赤いのはきつねかシャア!みたいなところがありまして、”ジオン”の名に反射的にシャア・アズナブルを連想してしまい、お恥ずかしい限りです。 ガンダムUC』の設定はシャア亡き(行方不明?)あとの世界なのですね。どこにもシャア専用おまへんがな。

  

 関西国際空港ができた頃(1994年開港)、つまりラピートが走り始めた頃、私は故郷を離れ大阪府堺市で一人暮らしをしていました。当時の大阪は日本初の海上空港、しかも眠らない国際空港ができるというので、ちょっとした騒ぎでした。泉佐野市あたりは、騒ぎ過ぎて今もその後遺症に苦しんでいるわけです。

大阪での4年間、私が利用していたのはラピートではなく、専ら南海高野線の一般車両でしたが、痴女に身体を触られたり、列車が完全に止る前にドアが開いたりした南海電車には、今でも愛着があります。

 

 ラピートの存在を、今回の”ネオ・ジオンバージョン”で初めて知った方はご存知ないでしょうが、ラピートは20年前からこの顔です。やっと時代が追いついてきた感じです。

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 私は、関空そのものにはあまり興味がなかったのですが、日本海側の赤字ローカル沿線から出てきたばかりの身には、この空港線を走る「ラピート」の個性的な車体は衝撃でした。こういうものを造って走らせてしまう、大阪人の”ノリ”の恐ろしさを感じたことを覚えています。(褒めています)

 しかし、周囲にはその風貌から”鉄人28号”と揶揄する人が多かったのも事実。同時に関空への乗り入れを開始したJR西日本には、南海電鉄渾身のボケと思われていたのではないでしょうか。しかしまあ、大阪の有名なことわざに「下手なツッコミ、ボケにも満たぬ」とあるように、JRにはこの没個性的な関空特急「はるか」の顔付きを何とかして、共に空港線を盛り上げていって欲しいです。 そして、このことわざはさっき考えました。

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 こんな感じで当時から南海びいきの私ですが、ラピートの位置づけに関しては南海側に迷いがあったと思っています。Wikipediaに、

スーパーシートでは、かつてソフトドリンク烏龍茶)がスーパシート専任アテンダントのカウンター背後にあるショーケースより提供されたが、程なくしてアテンダントは常駐しなくなった(検札など車掌業務のため、車内を巡回する形となった)。
このため、レギュラーシートの乗客が勝手に持ち出したり、スーパーシートの乗客でも大量に持ち出したりするケースが相次ぎ、1999年に廃止された[7]。なお、サービス末期は1998年3月に発売開始された日本コカ・コーラの「茶流彩彩 」245gが提供されていた。

とあるように、かつてはプレミアム感を出すために女性客室乗務員によるおもてなしサービス付きの車両があったのですが、独特の肌感覚を持つ大阪人(関西人)には支持されませんでした。阪神が勝った日にだけ無料でサービスが付くなら支持を得られたかも知れませんが。

バブル的な発想から抜け出せていなかったことと一関西私鉄が急に国際空港への路線を預かったことにより、東の方を見て背伸びをしてしまった感は否めませんでした。大阪が天下を狙うとこうなってしまうのは、豊臣以来の伝統なのでしょうか。(大阪都構想なども同じ臭いが…)

 

 かつて、ガンダムを前にしたシャア・アズナブルが「モビルスーツの性能の違いが戦力の決定的差ではないということを教えてやる」と言って、ガンダムと互角以上の戦いを見せたように、南海電鉄には今回のようなニッチな企画を狙って、これからも頑張って欲しいです。

 個人的には、次はキン肉マンあたりとタイアップして、ロビンマスクウォーズマンバージョンなどを見てみたいです。(ファーストガンダム世代としては、ランバ・ラル専用グフバージョンもいいなぁ…。「JRとは違うのだよ、JRとは!」)

 

 それではお別れにビリー・ジョエルのこの曲を。


Billy Joel - Just The Way You Are (with Japanese ...