この春の写真【2】

 気象庁が出す各地の桜の開花状況には判断基準となる「標本木」があるそうで、例えば東京は靖国神社の桜。恒例のこのような場面、もはやちょっとしたコントですね。

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桜:東京都心、全国で最も早く開花 満開は7~10日後か - 毎日新聞

 現代人は忙しくて空を眺めることが少ないらしいので、この発達した情報化社会の中でも目視で開花状況を確認する気象庁の職員のように、電子機器から顔を上げて「(自分だけの)◯◯宣言」みたいな機会を作るのも良いかも知れません。

 例えば名古屋では、恋愛や仕事など人生に悩んだりしたときには、「スガキヤのスーちゃん」が、“宣言”のお手伝いをしてくれます。

 具体的にはまず、何かのきっかけや答えが欲しい人は、名古屋の中心地・栄のビル屋上にあるスガキヤのマスコットキャラクター「スーちゃん」の大ネオン看板を見上げ、スーちゃんに自分の悩みをしっかりとアイ・コンタクトで伝えます。

 次に呼吸を整え、ゆっくりと目を閉じ、心の中で「教えてスーちゃん」と唱えながら体内時計で33秒(スーちゃんは昭和33年生まれ)数えるのです。

 数え終わったらパッと目を開いて、その瞬間スーちゃんの、、、

 ◆顔だけが光っていたら

 → 必ず願い通りになるから自分の信念を貫く

 ◆目が点滅中だと

 → もう一度目を閉じてやり直し

 ◆顔が真っ暗だと

 → 自分の思いは捨てて一番最初に相談した人の助言に従う

 ◆それ以外は

 → スガキヤに行く


スガキヤ・ネオンサイン

  という風な、ちょっとした儀式を経て、それぞれの「恋人と別れる宣言」「転職宣言」「食って忘れるぞ宣言」など、悩める人々の決断につながるのです。名古屋の夜は、星に願いを込めるようにネオン看板をしばらく見上げては、頷くようにしてその場からスーっと立ち去る人の姿がしばしば見られます。というような話を作ったがや。さっき作ったがや。お城の天守閣は木で造るだがや。

 

 まあそもそも東京の「標本木」の桜が咲いたと言われても、行く予定もない私にはあんまり関係ないし、それよりも身近なところで春を感じたい。名所じゃなくても自分だけが春を感じる場所があればいい。私にとってはこんなところ。

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 以前に投稿した「春色ピットイン」というタイトルはこの風景を見て思いついたものです。田植えの時期が近づいて、トラクターが次の作業のためにスタンバイしてて、、花がコースに彩りを添えて、、、どうやら春にピットイン。というわけで。

 

 桜については、子どもの頃からちょっと寂しげな雰囲気のものが好きで、桜と朽ちかけたものなどとの組み合わせに惹かれます。人にはあまり言いませんけれど、病気でしょうか?

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 最近では症状が進んだのか、花の散ったあとの桜の木と老人用の手押し車との組み合わせにすごく惹かれまして、「あんた、あたしのクルマに何か用事かい?」とどこからか持ち主の声がしないだろうかとドキドキしながら何枚も撮りました。

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 ああ。このままでは、落ちた桜の花びらの上に梅干しの種を飛ばしては、これが侘びだ寂びだ芸術だと言うような複雑な人になってしまうかも知れません。

 「現代人よ、上を向きなさい」と言いながら、下向きなものを好んでしまう自分のこの志向、なんとかならないでしょうか。

 教えてスーちゃん、、、

 

 (パッ)

 

 見上げればそこに、芋虫が飛んでいました。 

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参考)

www.sugakico.co.jp

スガキヤ、コスパ最高。